気が付いたら衆議院が解散されていて、少しは状況を理解しようと今朝はニュース等で記者会見や党首討論みたいなものを見ていました。
私だけではないと思いますが、なんでこの時期に解散?という印象が強いです。私の専門分野に関していえば「消費税の引き上げをしない」かつ「消費税引き上げ分は社会保障にあてる」ということであれば、来年からの社会保障(とりわけ介護報酬の改定)をどうしていくのかの議論を国会で進めて欲しかったと思います。
首相の会見の映像では経済指標をいくつか挙げて、特に国内の雇用が増えたことを強調していた印象を受けました。わかりやすい指標を選んでいたと思いますが、「有効求人倍率」というのは、評価の難しい指標であり、首相の会見でこれを用いて自らの業績として掲げるのはどうかなと感じました。
政府からは円安により企業の海外進出を抑え、国内の雇用を確保できたという話がよく出てきますが、少子化で国内の生産人口も減少していく中で、どのような産業に労働者を割り当てていくのかという話は、(前の政権の時代から)もっと真剣に取り組むべき政治的課題だと思います。
株価が上がって、飲み屋が儲かるようになって、非正規やバイトで働く若者が増えるのをよしとするのか、後継者不足の第1次産業や熟練工の仕事を若者にとってもっと魅力的なものにしていくのか。ニーズの高い介護や看護の世界も同様です。
またこれは今の政権への要望ですが、もし本当に国内企業の海外進出が問題なのであれば、子供たちだけでなく、企業のトップへの愛国心教育にも力を注いでほしいものだと思います。
教育行政ではグローバル化とか、英語教育の充実とか、世界に飛び出して働くことやそういう人材育成が期待されるのかと思いきや、先のような指標が出てくると、これからの日本がどのようなスタンスで進んでいくのかがとてもわかりづらい、わかりづらいのなら良いのですが、ひょっとした考えていないのでは?と穿ったものの見方をしてしまいました。将来を見据えた政策論争を期待しています。
個人的には、政策的なところよりも、公衆の面前で特に自分と意見の合わない人のことを「バカ」とか「オマエ」と呼んだり、怒鳴りつけたりするような人は議員になって欲しくないし、そういう人を要職で重用しない人を選びたいというぐらいしか思いつきません。もともとは石原元都知事あたりからの影響かもしれませんが、最近そういう人が少なからずテレビなどに出ていて、周囲もたしなめもしないのが政治の世界では当たり前のようになっていると感じています。子供たちに道徳教育の重要性を説くのであれば、まずは自らの言動を律しなければいけませんね。もちろん父として、社会人としての私も同様です。
さあ、どういうことになるのでしょう。