改めて木下康仁先生を偲ぶ

木下康仁先生のご逝去から1年、そのご功績が雑誌「看護研究」に特集として取り上げられています

私個人も日本保健医療社会学会の理事を務めていた時に木下先生にお世話になりました。
思い出に残っているエピソードの1つ目は、園田賞という園田恭一先生のお名前を冠した論文賞の選考の時です。私も委員として10行ほど選考理由を用意して臨んで、一応、ご了解をいただける内容ではあったと思いますが、木下先生は私の3倍ぐらいの量を用意されていて論文に対する過不足のない的確な批評と賞賛はもちろんのこと、多彩な言い回しなども含めて、そのまま、論文集に掲載したほうが良いと思うほどの内容でした。質的研究者の分析力と表現力の豊かさを垣間見る機会でした。
2つ目のエピソードは、今となれば笑ってしまうことですが、木下先生と保健医療社会学会の定例研究会を企画した際に、どういうわけだか、開始時間になっても誰も参加者がこないという事件が起きました。大学院の頃のお隣の研究室におられた青木美紀子さんに遺伝看護の話をしていただく予定だったのですが、結局、ご用意いただいたお話を基に3人で楽しい議論の時間を頂きました。
青木さんには失礼な話でしたし、木下先生とも頭をポリポリ書きながら、理事会でどう報告しようかとお話ししたのを覚えています。

木下先生を知る者として、先生の保健医療社会学や看護学へのご貢献を継承しなければと思います。

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